Business Environment and Concept
FAR、AUDと比べ沼にはまる報告が少ない分、実態がつかめない科目。
実際に勉強している身からすると、予想以上に手ごわい科目です。
出題論点の多様性、範囲の広さ、さらにWC対策etc 施さなくてはならない対策が多くて苦労するでしょう。
NBAでいえば、身長低いのにめちゃめちゃ得点するプレイヤーのような位置づけにある科目です(NBA見たことない)
BECの出題傾向は、広い範囲からまんべんなく出題されるというのが定説ですが、
僕は少々懐疑的です。
というのも、過去問で全く出題されない論点と、頻出論点の差が明らかに存在するように感じるからです。
この違和感の正体を明らかにするため、
僕は以下の仮説を立てました、
AICPAは、論点をおおざっぱに分類して、広く浅く出題しているように見せているだけなのではないか?
というものです。
前回の記事では、A社のチャプター単位では、噂通りまんべんなく出題されていることが分かりました。
ところが、論点別で問題を分析すると、出題に傾向があることも判明しました。
https://www.book-to-ward.net/entry/2021/09/17/011424
超大作になりそうとのことで、前回はリリース問題5年全体の分析にとどめました。
この記事では、問題全体からではなく、チャプターというくくりの中で頻出論点を探し出します!
チャプターで優先順位をつけてみましょう。
グラフ内の1000は、FARやAUDなど、BECの範囲外からの出題を意味します
一番出題数が多いのはchap20で、
chap3,5,13,17が同率で2位ということが分かります。
さらに見ていくと、
chap9とBECの範囲外(各6.2%)
chap10 (5.7%)
chap4.8.19 (各5.2%)
chap15,18(各4.1%)←ここまでで全体の88%!!
chap16 (3.6%)
chap1,14 (各3.1%)
chap11(2.6%)
chap2(0.5%)
でした。
優先順位を4色で分けてみたのですが、
赤(絶対満点!)、オレンジ(満点とりたい)、緑(迷わずときたい)、青(基本だけ解けたら〇)
って感じかなと。
この記事では、赤とオレンジに分けた部分だけ分析してみます!
まず、最優先事項であるchap20で最もよく出題されている論点は何か
圧倒的にCOSO-ICについてでした!!!
COSO-ICは、前の記事でも書いた通り財務指標に次いで出題数が多い論点です!
ここは確実に取っておきたいですね。
COSO-ICは、コントロールフレームワークに関する問題、つまり、統制環境、リスク評価、統制活動、情報伝達、モニタリングの5つのプロセスと17の原則をすべて暗記する対策を行いましょう。
SOX法の論点といっても、聞かれるのは大概、Audit Comitteeeに関してでした。
Audit comitteeについてだけは、すべて暗記してください!
全体を通して、基礎の暗記だけでなく、具体例から当てはまる原則を選ぶといった理解力を問われる問題が多かったため、原則の趣旨を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう!
この分析、いかがでしょう?ご意見あればお待ちしてます!
こんな感じの分析をチャプターごとに行っていきますね!
次に優先度の高い、chap3,5,13,17についてみていきましょう!
まずはchap3から
半分以上がCVP分析でした。このCVP分析ですが、名前のわりにめちゃくちゃ簡単です!
出題されたら絶対取りたい問題なので、しっかり勉強しておきましょう!
強いて応用論点を上げるとすれば、sales mix、つまり商品A1個、商品B2個、商品C3個を1セットとして売る場合のCVP分析で、
これはA社の問題集を用いて、〇が付くまで対策しましょう
CVP分析以外だと、主に増分原価分析、Variable costingの問題がありますが、MCではそれほど出題されないようですね...
ですが、TBS問題において、この二つは頻出ですので、対策は必須です!
chap5
特定のチャプターというよりは、広く浅くという印象ですね
財務指標は全体を通して出題量が最大なので暗記しましょう。テキストの都合上分散していますが、財務指標は財務指標として一気に丸暗記することが効率的かと思います
公式を覚えるだけでなく、その指標が何を意味しているかを暗記しましょう!
JITはメリットやデメリットなど、テキスト以上に深く聞かれましたが、B
SCやBechmarking,Total Quality Controlは、ほんとに基本を知っていれば解ける問題なので、さらっと読むだけで得点できます!この記事で「なにそれ」って思った人だけ対策すればokです!
Transfer Priceは、考え方だけとっつきにくいですが、理解すれば確実に取れます!
chap13
Business cycleが最も多いですが、この論点はめちゃくちゃ簡単ですので、暗記しておきましょう
次にmoetary policy!若干複雑な仕組みなので、後回しにしている受験者が多いように感じますが、もったいないです!理解すれば解ける問題なので、重点的に対策しましょう!一方fiscal policyについての出題はわずかなので、FRBが何をしてるかだけに集中すれば十分です。
インフレーションの影響を排除した物価を求める問題もよく出される印象です。
為替や国際収支については、2017-18によく出ましたが、最近あまり聞かれず、実際に2021年に受験した際も一問も聞かれませんでした。
ドル高で輸入、ドル安で輸出 だけ暗記しておきましょう!
chap17
ここは正直、広く浅かったです...対策としては、全部勉強しようとしか言えません。
強いてコツを挙げるなら、それぞれの統制をただ暗記するだけでなく、統制がどのようなセキュリティを目的としているかも理解すると間違えなくなります!
特徴としては、アプリケーション統制について、アクセス統制について多めに聞かれる印象です。
この記事での分析はここまでとします!
いかがでしたでしょうか?
筆者としては、予想以上に問題の傾向的なものが見えたため、満足度の高い研究になりました!(笑)
自己満足に付き合っていただき、ありがとうございました!
今後、優先順位の後半チャプターの分析を行うつもりですが
読者の皆様にどれくらい役に立つか、という便益の側面と、費やす時間という費用のバランスがどのようなものかわからないため、
続きが知りたい!という方がいれば、この記事に「いいね」を押していただきたいです!
いいね数が10超えたら、書こうと思います
ご精読有難うございました!!!