THE CHALLENGER’S PORT

ここは、冒険家が集い、旅発つ港

行く野の道の とほければ

今日は仕事がお休みでした。

せっかくの休みだったので「まだ踏みも見ず」の天橋立に向かうことにしました。僕が滞在していたのは舞鶴市内で、天橋立までは一時間ほどかかりました。

西舞鶴駅発の、丹後鉄道という電車に初めて乗りました。

 

遠き野の道を行く

改札は自動ではなく、駅員さんが切符を切ります。

丹後鉄道ではワンマン列車という、車両が一つだけの電車が走っています。

ドアが二つあり、後ろのドアが入口で、前のドアが出口の一方通行型です。間違えて前の入り口から入ろうとしてしまい、下りられるお客様と見つめあってしまいました。

西舞鶴から四所(ししょ)駅の間、ワンマン列車は林の中を走っていました。しばらくして林を抜け、背後に山がたたずむ広大な田園風景が目の前に現れました

「この景色の、要点はどこだ?」

「つまりこの景色のテーマは?」という疑問が頭をめぐりました。

 

数少ない乗客たちはスマホを手に取り、その風景を夢中で撮影していました。

あまりにも同じ景色が続くので途中から思索にふけっていました。

 

四所駅の次に東雲(しののめ)駅。『海賊と呼ばれた男』の登場人物の一人に東雲という名字の人物が登場しますが、この地が由来だったそうです。

 

電車は大きな川を横切りました。対岸には三脚付きカメラを構えて電車を待ち構える人が列を作っていました。電車から見る彼らは、突如飛来したUFOに興味深々なまなざしを向ける小さな原住民のようでした。

 

天橋立駅に到着し、徒歩五分の距離にあるリフトで山上から天橋立を眺めました。

海が島に隔てられていて、左は濃い青色、右は薄い青色をしていました。

尾を引くボートに風情を感じました。

股除きのスポットよりも、下りのリフトからの景色のほうが絶景です。

「美しい!感動!」というより、

「ナニコレ!面白い!」

 

大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天橋立

 前半の部分には、賛成です